携帯は管理の一歩(高校生で家出をした私)
スマホを得ました
中学生になり暫く経つと、親からスマホを渡された。
これだけ言うと、とても恵まれた環境に見えるだろう。しかし、実際は親の監視が強まっただけである。
そもそもスマホが渡されるのは外出時のみで、家に帰るとスマホを親に預けるので、実質それを触れる時間は無い。
以下に記述するがそれ以外にも制約があったので、殆ど親との連絡にしか使っていなかった。
GPS
GPSは常に付けろと言われた。
私の学校は校則で携帯の電源を切る事が決められており、それを親に伝えたが、「鞄の中に入れていれば切る必要はないだろう」と言われた。だが、実際は急な持ち物検査があるので鞄の中に入れていたとしても意味がないのである。
その為私は、持ち物検査の度に急いで電源を切る羽目になる。
持ち物検査で学校に電源が入っている事が見つかれば、親に連絡が行くので怒られる。
だが、電源を切れば、それはそれで怒られる。
この矛盾を親は理解してくれないのである。
さらに、そのGPSは度々チェックされており、切った事が親に見つかる可能性も高く、私が行った場所は全て筒抜けなのだ。
SNS
親から許可されているSNSは、基本的にLINEのみである。
これは、親との連絡にも必要であったし、部活等での連絡の為にも使用する必要があったからであろう。
しかし、この内容も毎日チェックされる。
連絡先が増える度に、「この子の名前は?どこで知り合ったの?どう言う子?」と事細かに情報を聞かれる。
もしその友人の成績が芳しくなかったり、オタク趣味を持っていたりすると「友達は選びなさい。貴方もそうなるわよ。」と言われる。そして、その後もまだ友好関係を保っている事が分かると、その友人についての批判を婉曲的に私に伝えるのである。
さらに、トーク内容についても毎日チェックされる。
グループトーク等は、皆の用事が終わる夜に会話が進む事が多かったのだが、それについても「こんな時間に会話するなんて可笑しいんじゃないの?貴方、こんな子とつるんでるの?」と批判が入る。
会話の内容も気に入らない物だと批判される。
あげく、私に断りなく友人からの連絡に返信をする。
こんな状態だったので友人には、「夜の〇〇時以降は絶対に連絡しないで。」と伝え、家に帰る前に全ての会話記録を削除。グループも私以外のメンバーの物を作ってもらう始末だった。
ネット禁止
スマホでのネットが禁止だったので、スマホを持っているとは言え、何の検索も出来ず、したとしてもその履歴を完全に削除。アプリの立ち上げ履歴も削除していた。
当然、ゲームは禁止である。